精選版 日本国語大辞典 「折返」の意味・読み・例文・類語
おり‐かえしをりかへし【折返】
- 〘 名詞 〙
- ① 和服や洋服などで、折って二重にした部分。
- [初出の実例]「帷子(かたひら)のおりかへし、袖すそのおりかへし、よからぬ業なり」(出典:評判記・色道大鏡(1678)二)
- ② 詩や歌で、各節の末尾に同じ語句を繰り返して用いること。また、その語句。リフレイン。
- [初出の実例]「僕も最初の抑揚の浅いあの折返しの部分しか覚えて居ないので〈略〉そこだけしか弾けないのだが」(出典:放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉一)
- ③ ある所まで行って、来た方向にひき返すこと。また、その地点。
- [初出の実例]「ちと宿に叶はぬ用事を失念して来たれば、折返しに急に帰りて来るべし」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)六)
- ④ ( 副詞的にも用いる ) 手紙などで、すぐ返事をするさま。
- [初出の実例]「それが折返しの今日の絶望的な細君の葉書だった」(出典:湖畔手記(1924)〈葛西善蔵〉)
- ⑤ 平面上の図形をその平面上の直線に関して線対称移動すること。