抜里村(読み)ぬくりむら

日本歴史地名大系 「抜里村」の解説

抜里村
ぬくりむら

[現在地名]川根町抜里

家山いえやま村の北に位置し、大井川右岸に立地する。遠江国榛原郡に属し、東は大井川を境に駿河国志太しだ笹間渡ささまど村、北は榛原郡葛籠つづら村。三光さんこう寺が所蔵する永和二年(一三七六)八月二〇日に書写された大般若経巻九一の奥書に旦那として「奴栗住人謡泉」がみえる。寛永元年(一六二四)の抜里村年貢割付状(小沢家文書)では高二七四石余(永高五四貫八五五文)、うち田方五五石余・畑方二一九石余、御林・竹御林各一ヵ所、鉄砲役のほか伝馬宿入用など高掛三役が課せられている。正保郷帳では田方六貫九五四文・畑方四〇貫七六六文、幕府領、ほかに八幡領一貫五二〇文・満福まんぷく(現曹洞宗万福寺)領六〇〇文がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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