拉致問題(読み)ラチモンダイ

デジタル大辞泉 「拉致問題」の意味・読み・例文・類語

らち‐もんだい【拉致問題】

昭和50年代に北朝鮮工作員が複数回にわたって多数の日本人を不当に連れ去った問題。平成14年(2002)に5人の被害者が帰国したが、他にも多くの日本人が北朝鮮に居住することを余儀なくされていると考えられている。→特定失踪者
[補説]日本政府は17名を北朝鮮による拉致被害者として認定しているが、それ以外にも北朝鮮によって拉致された可能性を排除できない人が少なくとも30数名存在し、政府は北朝鮮に対して情報の提供を要求している。また、日本以外にもタイ・ルーマニア・レバノン韓国などで北朝鮮に拉致された可能性のある人がいるとされる。

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共同通信ニュース用語解説 「拉致問題」の解説

拉致問題

日本人拉致問題 北朝鮮工作員らが1970~80年代、日本や欧州から日本人を北朝鮮へ連れ去った犯罪。2002年、当時の小泉純一郎首相との日朝首脳会談金正日キム・ジョンイル総書記が拉致を認めて謝罪し被害者5人が帰国した。日本政府が被害者と認定した横田よこためぐみさんら他の12人について、北朝鮮は「8人死亡、4人未入国」と主張。日本は認めていない。田中実たなか・みのるさんは未入国とされた1人。さらに「拉致の可能性が排除できない」とされた人が、金田龍光かねだ・たつみつさんも含め878人いる(警察庁ホームページ)。北朝鮮は14年のストックホルム合意に基づき被害者を再調査する委員会を設けたが、核・ミサイル問題を巡る日本の制裁強化に反発し、16年に調査委の解体を表明した。

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知恵蔵 「拉致問題」の解説

拉致問題

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