持越(読み)もちこし

精選版 日本国語大辞典 「持越」の意味・読み・例文・類語

もち‐こし【持越】

  1. 〘 名詞 〙
  2. もちこすこと。残して次へ送ること。また、そのままの状態で次の時期段階に移し送ること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「宵の口舌(くぜつ)の持越を、私等にひぞって見せるのか、好かんたらしいおかりんせ」(出典:浄瑠璃・軍法富士見西行(1745)三)
  3. 食べたものが消化しきれないで胃の中に残っていること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「昨夜からの持越(モチコ)しで未だ腹に残って居るゆゑ」(出典:歌舞伎黄門記童幼講釈(1877)四幕)
  4. もちこしざけ(持越酒)
    1. [初出の実例]「ヤレ、宿酔(モチコシ)だの、頭痛だのとぬかして」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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