指し宿(読み)サシヤド

デジタル大辞泉 「指し宿」の意味・読み・例文・類語

さし‐やど【指し宿】

宿泊した旅客にその行く先旅館を指定して紹介すること。また、その旅館。

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精選版 日本国語大辞典 「指し宿」の意味・読み・例文・類語

さし‐やど【指宿・差宿】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( さし示した宿屋の意 ) 旅館で、宿泊の客にその行く先の旅館を名ざしで紹介すること。また、その旅館。
    1. [初出の実例]「さし宿・出て来るやつもふてて居る」(出典:雑俳・太箸集(1835‐39)四)
    2. 「お泊りならば私が差宿(サシヤド)をしてあげませう」(出典歌舞伎五十三駅扇宿附岡崎の猫)(1887)六幕)
  3. 江戸時代、長崎に入港し、最初市内に宿泊することを許された中国の商人が指定した宿舎。寛文七年(一六六七)に禁止され、以後、各町が順番に彼らを宿泊させる宿町の制がとられ、さらに、元祿二年(一六八九唐人屋敷を作り、ここに宿泊せしめた。

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