指導票制度(読み)しどうひょうせいど(英語表記)instruction card system

日本大百科全書(ニッポニカ) 「指導票制度」の意味・わかりやすい解説

指導票制度
しどうひょうせいど
instruction card system

企業がその生産活動を計画的かつ効率的に推進するため、作業管理手段として指導票を用いるシステムをいう。指導票制度を考案し、それを作業管理に導入したのは、F・W・テーラーの科学的管理法であった。指導票には、作業の内容、手順、手段、方法が詳細に記入され、これに従って作業を遂行すれば、全体としての作業計画が確保されることになる。指導票に記載されている項目には、作業名、原材料、使用する治工具機械、図面番号、見取図、作業の開始時間、標準作業時間、機械の操作法、作業者の要件などがある。指導票を用いる管理は、工場においてのみでなく、事務作業にも応用できる。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「指導票制度」の意味・わかりやすい解説

指導票制度
しどうひょうせいど
instruction card system

効率的,計画的な生産活動の実現をはかるため企業が行う作業管理の一方法。工場では生産計画に基づいて日程を立て,各作業者に毎日の作業内容を指導票によって指示し,全体的な管理統制をはかる。管理者が各作業所ごとの経済的最適作業を調査分析のうえ,各人の指導票を決定し,票には作業者名,図画名,作業内容明細,作業時間などが記載される。現場作業だけではなく,事務作業にも応用される。

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