指月の森(読み)しげつのもり

日本歴史地名大系 「指月の森」の解説

指月の森
しげつのもり

豊後ぶんご(観月橋)の北辺一帯をいい、景勝の地として知られた。「京羽二重織留(元禄二年刊)は「此辺四げつと云、所々の川水に月のかげ移りて山上より見る時は月四所に見ゆる、是によつて四月と云、又一説に指月しげつなり、山上より月の河水に移る所指点しでんの中にあり、是南禅寺の僧此辺に庵室をかまへて名付し物なりと」と記し、「山州名跡志(正徳元年刊)は、「指月しけつ地名 云北至二町余内 此地景色アリ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の指月の森の言及

【伏見】より

…大光明寺跡地には,光明,崇光両天皇陵がある。また伏見殿近辺の名勝,指月(しげつ)の森は観月橋(豊後橋)の北辺一帯をいい,東南西が水流,東南に巨椋(おぐら)入江,東に伏見沢があり,詩文に読まれたが,現在は巨椋池が干拓され,変化している。なお伏見には歌枕が多く,〈伏見里〉〈伏見田居〉〈伏見沢〉〈伏見野辺〉などが,巨椋池,木幡山などとともに詠みこまれている。…

※「指月の森」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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