精選版 日本国語大辞典 「掌の中」の意味・読み・例文・類語 たなごころ【掌】 の 中(うち) ① 手のひらの中。転じて、物事が手の中にあるように、目前にあること、疑う余地がないこと、または思いのままになることのたとえ。[初出の実例]「皮鞋(みくつ)の毬(まり)の随(まま)に脱落(ぬけお)つるを候(まも)りて掌(タナココロ)の中に取り置(も)ちて」(出典:日本書紀(720)皇極三年正月(図書寮本訓))② 下にも置かないように大切に育て、取り扱うことのたとえ。[初出の実例]「祖父祖母の寵愛は益(ますます)太甚(はなはだ)しく、四歳五歳、六歳は、夢のやうに掌(タナゴコロ)の中に過ぎて」(出典:重右衛門の最後(1902)〈田山花袋〉八) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例