採集経済

山川 世界史小辞典 改訂新版 「採集経済」の解説

採集経済(さいしゅうけいざい)

狩猟漁撈植物採集の経済の総称。食糧生産経済である農耕・牧畜経済とは異なる生業経済。資源多寡に応じて季節的な移動を必要とすることが多いが,豊富な海産物などがある場合,定住生活もする。旧石器時代に関しては,遺物の残存しにくい点から,植物採集痕跡の発見はすこぶる困難であるが,むろん狩猟,漁撈が行われ,植物採集もあった。中石器時代には,イベリア半島や北ヨーロッパの貝塚から,採集生活の行われた点を知ることができる。新石器時代になっても,初期にはなお採集経済が持続し,日本においても,縄文時代は採集が主たる経済であった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

関連語 石器時代 農耕

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