掻き伏す(読み)カキフス

デジタル大辞泉 「掻き伏す」の意味・読み・例文・類語

かき‐ふ・す【×掻き伏す/×掻き×臥す】

[動サ四]伏す。うつぶす。横になる。また、うつむいて姿勢を低くする。
「心安く思ひて、―・して逃ぐるを」〈今昔・二三・一五〉
[動サ下二]抱いて寝かす。
「けはひにくからねば、―・せて、風のすく所に臥せたり」〈宇治拾遺・一八〉

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精選版 日本国語大辞典 「掻き伏す」の意味・読み・例文・類語

かき‐ふ・す【掻伏・掻臥】

  1. ( 「かき」は接頭語 )
  2. [ 1 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 抱いて寝させる。
    1. [初出の実例]「未臥給、御胸猶温、移数剋掻臥」(出典小右記‐長保元年(999)一二月一日)
    2. 「さてかきふせ奉りて御湯を参るに」(出典:栄花物語(1028‐92頃)衣の珠)
  3. [ 2 ] 〘 自動詞 サ行四段活用 〙 伏す。うつむく。かいふす。
    1. [初出の実例]「母代又せために寄来たるに見付けて、跡まくらも知らずかき卧(ふ)し、いかにせむいかにせむとまどひ」(出典:承応版狭衣物語(1069‐77頃か)三上)

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