揚屋入り(読み)アゲヤイリ

デジタル大辞泉 「揚屋入り」の意味・読み・例文・類語

あげや‐いり【揚屋入り】

遊女が客に呼ばれて置屋から揚屋に行くこと。また、その儀式大夫たゆう道中。

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精選版 日本国語大辞典 「揚屋入り」の意味・読み・例文・類語

あげや‐いり【揚屋入】

  1. 〘 名詞 〙 遊女が客に呼ばれて遊女屋から揚屋に行くこと。また、その儀式。前帯、裲襠(うちかけ)盛装に、高下駄をはき、八文字を踏み、若い衆引舟、禿(かむろ)などを従え、華美な行列で練り歩いた。おいらん道中。
    1. 揚屋入り〈守貞漫稿〉
      揚屋入り〈守貞漫稿〉
    2. [初出の実例]「挙屋入たがひにゑいやと引力に〈在色〉 成ほどおもき恋のもと綱〈松臼〉」(出典:俳諧・談林十百韻(1675)上)

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世界大百科事典(旧版)内の揚屋入りの言及

【揚屋】より

…これに対し,江戸では発達せず,延宝(1673‐81)ころには大坂の35軒に江戸は14軒,宝暦10年(1760)ころには最後の1軒も消えた。遊女が客の招きに応じて遊女屋から揚屋へ行くことを〈揚屋入り〉といい,盛装して引舟,禿(かむろ),傘持ちらを従え,寝具などを携えて行列したので,これを道中と称した。吉原における花魁(おいらん)道中の原形である。…

※「揚屋入り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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