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裲襠 うちかけ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

裲襠
うちかけ

りょうとうとも読み,打掛とも書く。室町時代中期以降の武家女子の正装。応仁の乱 (1467~77) 以後,公家の服飾の後退に乗じ,新しい小袖型中心の衣服が成立した際,平安時代 (うちき) をまねて,袖を通さず小袖の上にただ打ち掛けて着たことからこう呼ばれる。歩行の際,褄 (つま) をかいどるところから掻取りの別名があり,これらの名称は今日でも伝統的な花嫁衣装に残されている。元来,夏の正装である腰巻に対し,冬の正装として用いられた。

裲襠
りょうとう

裲襠」のページをご覧ください。

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デジタル大辞泉の解説

りょう‐とう〔リヤウタウ〕【××襠】

打ち掛け2

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百科事典マイペディアの解説

裲襠【うちかけ】

裲襠(りょうとう)

裲襠【りょうとう】

〈うちかけ〉とも。古代の武官礼服(らいふく)に用いられる衣服で,貫頭衣の一種。長方形の布を二つ折りにし,中央の穴に頭を通して着用,上から帯を締める。錦で作られ,縁どりが施されている。
→関連項目貫頭衣

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世界大百科事典 第2版の解説

りょうとう【裲襠】

古代の武官が着用した衣服の一種。〈衣服令〉の規定では,衛府督佐は繡を施した裲襠を,兵衛督は雲錦のものを,礼服着用の際につけるとある。また朝服条にも,衛府督佐は会集等の日には錦の裲襠を,朝服の上に着用する規定がある。文官の服制には裲襠の規定はなく,要するに武官の盛装用の衣料であろう。裲襠とは,衣服の後ろ身ごろを背中に,前身ごろを胸に,つまり背と腹の両方に当てるので裲襠という,とするのが,古くからの一致した解釈であり,《和名抄》では〈ウチカケ〉という訓を付している。

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大辞林 第三版の解説

りょうとう【裲襠】

古代、儀式の時に武官が礼服らいふくの上に着用した衣服。胸と背に当てる、錦や繡ぬいをほどこした布製の短衣。鎧よろいの形式化したものという。うちかけ。
舞楽の装束。に似た、貫頭衣形の衣服。

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世界大百科事典内の裲襠の言及

【裲襠】より

…古代の武官が着用した衣服の一種。〈衣服令〉の規定では,衛府督佐は繡を施した裲襠を,兵衛督は雲錦のものを,礼服着用の際につけるとある。また朝服条にも,衛府督佐は会集等の日には錦の裲襠を,朝服の上に着用する規定がある。…

【打掛】より

…(1)朝廷の儀式に武官が装束の上に着けた裲襠(りようとう)や,舞楽用の袖無しの装飾衣をいう。舞楽装束裲襠(2)室町時代以降の武家女性の礼服で掛(かけ)ともいう。…

【舞楽装束】より

…(3)別装束 個々の曲に固有の装束で,左方では,《散手(さんじゆ)》《抜頭(ばとう)》《陵王》《胡飲酒(こんじゆ)》《蘇莫者(そまくしや)》《還城楽(げんじようらく)》《打球楽(たぎゆうらく)》《青海波》《採桑老(さいそうろう)》《太平楽》等,右方では,《貴徳》《還城楽》《抜頭》《納曾利(なそり)》《八仙》《林歌(りんが)》《陪臚(ばいろ)》等が別装束を用いる。このうち《青海波》《太平楽》《採桑老》《八仙》《林歌》以外は裲襠(りようとう)装束といわれる古代の貫頭衣(かんとうい)で袍の上に着用し,毛縁(けべり)と金襴縁(きんらんべり)とがあり,毛縁は《散手》《抜頭》《陵王》《胡飲酒》《蘇莫者》《還城楽》《貴徳》《納曾利》で用い,赤,茶,黄,紺の元白の染め分けでできた毛(生絹)で縁どられており,胸と背にある2個ずつの丸紋の中には,《陵王》は竜,《納曾利》は鳥,《抜頭》《散手》等は唐花の図案化されたものがそれぞれ織り出されており,唐織物である。金襴縁は金襴で縁どりされており,《打球楽》《陪臚》は赤地錦,《狛桙(こまぼこ)》《垣破(はんなり)》は萌葱地錦である。…

※「裲襠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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