摩訶僧祇律(読み)まかそうぎりつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「摩訶僧祇律」の意味・わかりやすい解説

摩訶僧祇律
まかそうぎりつ

中国,東晋代に成立した律蔵,すなわち教団の規律集の一つ。仏駄跋陀羅 (ぶっだばっだら) と法顕共訳。 40巻。大衆部に属する律蔵で,「五分律」とともに原典に基づいた完訳と考えられている。戒文解釈重点がおかれ,四波羅夷法は特に詳しく書かれ,また本生物語 (→ジャータカ ) が多数含まれている。

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世界大百科事典(旧版)内の摩訶僧祇律の言及

【法顕】より

…この14年間にわたる旅行中の見聞を著したのが,《仏国記》つまり《高僧法顕伝》である。建康(南京)の道場寺でブッダバドラ(仏陀跋陀羅)とともに《摩訶僧祇律(まかそうぎりつ)》《大般泥洹経(だいはつないおんきよう)》など6部63巻にのぼる経律を漢訳した後,荆州辛寺で亡くなった。この《摩訶僧祇律》は,やがて《四分律》にとって代わられるとはいえ,北朝では盛んに行われたのであり,《大般泥洹経》は早速に竺道生らによって研究され,涅槃(ねはん)宗成立の契機となった。…

※「摩訶僧祇律」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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