摺り足(読み)スリアシ

精選版 日本国語大辞典 「摺り足」の意味・読み・例文・類語

すり‐あし【摺足・擦足】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 足の裏で地面、板、畳などをするようにして、静かに歩くこと。
    1. [初出の実例]「白きあはせ内具(ゆぐ)のすそに鉛のしづを掛、惣浅黄こんがうをはきてすり足(アシ)にあゆみ」(出典浮世草子・俗つれづれ(1695)四)
  3. 剣道相撲などで、足の裏で床、畳などをするようにして前に進むこと。
    1. [初出の実例]「入道氏が昔やらされた剣道の稽古のときの摺り足みたいな、一歩ごとに躰のおおきく落ちこむ、妙な足どりでばったばったと歩いてくる」(出典:新西洋事情(1975)〈深田祐介〉泣いてパリに馬謖を斬る)
  4. ( の歩き方で持ってくるという意味から ) 茶碗などになみなみと盛った水。
    1. [初出の実例]「すり足を二三ばいのむしょ気見まひ」(出典:雑俳・川柳評万句合‐安永八(1779)宮一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android