( 1 )①は粢(しとぎ)が一般化した中古頃から、水に浸けた米を擂り潰したり、穀物を製粉したりする道具として用いられた。
( 2 )当初は内側に、現在あるようなすじは施されていなかったが、室町時代末頃になって細かく全面に施されるようになった。それによって、様々な食材を擂り潰したり擂りおろしたりする調理器具として広く用いられるようになり、次第に「擂粉鉢」より「擂鉢」の呼称の方が優勢になったと思われる。
( 3 )「擂り」がすりへらすの意の「する」に通じるところから「あたり鉢」といいかえることもある。