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味噌 みそ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

味噌
みそ

日本の伝統的食品,調味料。大豆を蒸し,つき砕いたものに食塩を加え,麹菌で分解し,熟成させてつくる。一般に,晩春から初夏にかけて仕込み,一夏ねかせてできるが,最近は短期間に発酵熟成させる方法が多い。熟成中,酵素によって原料成分が徐々に分解,各種アミノ酸,塩基,脂肪酸,糖,アルデヒドケトン,アルコール,エステルなどが生成され,特有の風味が形成される。古く中国より朝鮮を経てその製法が伝えられたといわれ, (ひしお) ,未醤 (みしょう) として8世紀頃の記録に残っている。重く,輸送に適さなかったため全国各地に多くの製品がつくられた。用途によって嘗 (なめ) 味噌と普通味噌に分けられる。嘗味噌には径山寺味噌鉄火味噌,たい味噌,ゆず味噌などがあり,そのままおかずとして食べる。普通味噌はおもに味噌汁などの調理用として用いられ,米麹を主体とした米味噌 (江戸味噌,仙台味噌,信州味噌など) ,麦麹を主体とした色の赤い麦味噌 (いなか味噌) ,豆麹を主体とした色の濃い豆味噌 (溜味噌,八丁味噌三州味噌など) がある。蛋白質供給源としてすぐれた食品である。

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デジタル大辞泉の解説

みそ【味×噌】

調味料の一。大豆を蒸してつき砕き、麹(こうじ)と塩を加えて発酵させたもの。原料の米麹・麹・豆麹の別により米味噌麦味噌豆味噌、色から赤味噌白味噌など、味から甘味噌辛味噌などに分けられる。
カニやエビの殻の中にある、色や状態が1に似ているもの。「かに味噌
自慢とする点。工夫・趣向をこらした点。「万一の場合、手動に切り換わるところが味噌だ」「手前味噌
弱者をあざけっていう語。「泣き味噌」「弱味噌

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百科事典マイペディアの解説

味噌【みそ】

コウジカビによる発酵食品の一つ。調味料にする普通味噌と,副食物としてそのまま食べるなめみそに大別される。普通味噌には蒸し米(麦)を麹(こうじ)にし,それに蒸しダイズ,食塩を加え発酵熟成させる米(麦)味噌と,蒸しダイズだけで味噌玉麹を作り,食塩を加え発酵熟成させる豆味噌とがある。
→関連項目テンジャン甜麺醤

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日本文化いろは事典の解説

味噌

味噌とは大豆や米、麦などを蒸したものに食塩と麹〔こうじ〕(※)をまぜて発酵させた調味料の事です。 日本食の定番料理である「味噌汁」は、味噌を使った最もポピュラーな料理で、日本の食卓には欠かせない存在です。 日本各地で様々な種類の味噌が製造されていて、その地方の郷土料理などにも多く使われています。※麹…酒・醤油・味噌などを製造するのに用いるもので、米・麦・豆などを蒸したものにに麹菌を繁殖させたもの。

出典 シナジーマーティング(株)日本文化いろは事典について 情報

栄養・生化学辞典の解説

味噌

 蒸したダイズ,コメ,オオムギなどを砕いて食塩,麹と混ぜて樽などの中に保存して発酵させた調味料.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

食の医学館の解説

みそ【味噌】

《栄養と働き》


 味噌(みそ)は、主原料のダイズに麹(こうじ)と塩を加え、これを発酵、熟成させてつくります。
 このとき用いる麹に、米麹を使うのが米味噌、麦麹を使うのが麦味噌、豆と麹菌のみでつくられるのが豆味噌で、さらに細かな製法のちがいによって多くの種類があります。
 味噌は中国で発祥し、朝鮮半島を経て、平安時代に日本へ製法が伝えられたといわれます。最初につくられたのは豆味噌で、のちに米麹や麦麹を使う製法が誕生、江戸時代には一般庶民のあいだにも普及するようになりました。
 一時、味噌は塩分過多の要因とされて消費が落ちていましたが、最近ではその栄養的価値が見直され、健康食として高く評価されています。
〈豊富な必須アミノ酸に加え、ミネラル、ビタミンなども豊富〉
○栄養成分としての働き
 味噌には、原料に由来する栄養素に加え、発酵によってできるさまざまな有効成分も含まれています。
 そのおもな栄養素は、たんぱく質、カルシウム、カリウム、ビタミンB群、ビタミンE、レシチン、サポニン、イソフラボンなどです。
 味噌のたんぱく質は発酵によってアミノ酸に分解されているため、消化がよく、必須アミノ酸の含有量も、たまごに匹敵するほど優秀です。
 必須アミノ酸のメチオニンには肝機能を高める働きがあるので、酒やタバコの好きな人は積極的に味噌を利用するといいでしょう。
〈各種栄養成分の相乗効果で生活習慣病を予防する〉
 また、サポニンやレシチンにはコレステロール値を低下させる働きがあり、血液をサラサラにするビタミンEも含有。サポニンには、中性脂肪やコレステロールを低下させる働きがあり、イソフラボンには、乳がんや前立腺がんを予防したり、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防や更年期障害を軽くする働きがあります。
 さらに、発酵にかかわった乳酸菌などの微生物は、整腸をはじめとする体調維持に役立ちます。

《調理のポイント》


 先にも述べたように、味噌は米味噌、麦味噌、豆味噌に大別され、さらに含まれる塩分によって甘味噌と辛味噌、色の濃淡によって白味噌、淡色味噌、赤味噌にわけられます。
 その代表的なものは、米味噌が仙台味噌(赤・辛)、信州味噌(淡色・辛)、西京味噌(白・甘)、麦味噌が田舎味噌(淡色・甘、辛)、豆味噌が八丁味噌(赤・辛)。これらは単独で使うほか、何種類かを混ぜることで、より複雑な風味を楽しむことができます。
 夏は赤味噌の割合を多めにしてさっぱりと、冬は甘味噌をふやしてコクをだすといいでしょう。
 味噌を料理に使う際のポイントは、味噌汁の場合、食卓にだす寸前に味噌を溶き入れ、そのあとは沸騰(ふっとう)させないこと。煮立てると、味噌特有の芳香が消えてしまいます。
 また、サバの味噌煮などの場合は、じっくり煮込んでやると、味噌の粒子が魚や肉の臭みを吸い取ってくれます。
 購入の際は製造期日の新しいものを選び、保存は密封して冷暗所で。
 塩分が気になる人は、ナトリウムの排泄を助けるカリウムの多い野菜やアルギン酸を含むワカメなどを加えて、実だくさんの味噌汁を飲むようにしましょう。

出典 小学館食の医学館について 情報

大辞林 第三版の解説

みそ【味噌】

調味料の一。蒸した大豆に食塩と麴こうじを加え、大豆タンパク質を分解させて作ったもの。豆麴を使った豆味噌、麦麴を使った麦味噌、米麴を使った米味噌がある。古くに大陸から伝わり、米食に合った調味料として、またタンパク源として使われてきた。
カニやエビの甲殻中にある、色がによく似たもの。蟹黄かいおう
工夫をこらして特色となる点。趣向をこらしたところ。 「これは小型で携帯に便利なのが-だ」 → 手前味噌
他の語に付いて、さげすんだり、あざけったりする意を表す。 「泣き-」 「弱-」 「 -用人」
子供の遊びなどで、一人前にみなされない子供。みそっかす。
失敗。しくじり。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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