擦付ける(読み)スリツケル

デジタル大辞泉 「擦付ける」の意味・読み・例文・類語

すり‐つ・ける【擦(り)付ける/摩り付ける/×摺り付ける】

[動カ下一][文]すりつ・く[カ下二]
こするようにしてつける。「猫がからだを―・けてくる」
マッチなどをすって火をつける。
紙莨たばこ寸燐マツチを―・けた」〈魯庵社会百面相

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精選版 日本国語大辞典 「擦付ける」の意味・読み・例文・類語

すり‐つ・ける【擦付・摩付・摺付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]すりつ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 草木の花・葉などをすって色をつける。摺る。
    1. [初出の実例]「住吉(すみのえ)浅沢小野杜若(かきつはた)(きぬ)に揩著(すりつけ)着む日知らずも」(出典万葉集(8C後)七・一三六一)
  3. こすりつける。なすりつける。
    1. [初出の実例]「丁子 麝香(しゃかう)すりつけ、たきものなどして」(出典:弁内侍日記(1278頃)宝治三年三月三日)
  4. 版木で刷る。印刷する。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  5. こすって火をつける。
    1. [初出の実例]「やうやくつけぎに火をすりつけあたりを見れば」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二)
  6. 相手の気に入らない物を、ほめたてて、その人がそれを買い取るようにし向ける。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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