放卵(読み)ホウラン

日本大百科全書(ニッポニカ) 「放卵」の意味・わかりやすい解説

放卵
ほうらん

卵生動物が卵を体外に放出することを産卵というが、水生動物が産卵する場合にはとくに放卵という。放卵された卵は、放精された精子を体外受精し、水中で発生が進行する。

[雨宮昭南]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の放卵の言及

【産卵】より

…卵性の動物が受精卵,未受精卵を産むことで,水生の動物では放卵spawningとも呼ばれる。一般に輸卵管から排出されるが,多毛類やクラゲ類は腎管や口を利用している。…

【受精】より

…本項では狭義に受精を考えて,それ以前に起こる現象を受精前現象,また以後の現象を受精後現象とすることとする。
[受精の様式と受精前現象]
 水中に住む動物では,両親となる雌雄個体のそれぞれが,周囲の水中に卵子および精子を放出(卵子の場合は放卵,精子の場合は放精という)し,両親の体外で受精が起こる場合が多い。このような受精の様式を体外受精と呼ぶ。…

※「放卵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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