出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
河川、湖沼、地下水、海洋などの水域に生息する動物の総称。水生動物を生活型によって区分すると次の5群となる。アメンボやミズスマシなどのように水面付近にだけ生活するもの(表水動物)、動物プランクトンとよばれ遊泳力のあまりないワムシ、ケンミジンコ、クラゲなど(浮遊動物)、遊泳力に優れた魚類、クジラ類、甲殻類のワタリガニ(遊泳動物)、貝類、環形動物のゴカイやイトミミズ、棘皮(きょくひ)動物のウニ、ヒトデ、ナマコなど水底に生活する(底生動物)、また水面下の岩石や海藻などに付着するカイメン、フジツボなど(付着動物)である。多くの水生動物は水中の酸素をえらや体表から取り入れるが、ウミガメやクジラのように空気呼吸をするものもある。また、カエルのように幼生と成体とで呼吸様式の異なる例は、トンボ、ホタルなどにみられ、幼虫はえらにより、成虫は気管によって呼吸する。地下水中の水生動物にはムカシエビやイドミミズハゼなどがある。
[須永哲雄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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