放駒長吉(読み)はなれごま ちょうきち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「放駒長吉」の解説

放駒長吉(1) はなれごま-ちょうきち

1882-1922 明治-大正時代力士
明治15年12月11日生まれ。大阪相撲大関まですすむ。のち東京にでて相生(あいおい)松五郎と名のり,明治44年関脇。2年後に大阪相撲にもどった。台湾を巡業中の大正11年3月16日死去。41歳。和歌山県出身。本名は川口清一郎。

放駒長吉(2) はなれごま-ちょうきち

浄瑠璃(じょうるり)「双蝶々曲輪(ふたつちょうちょうくるわ)日記」に登場する(きょうかく)。
恩人息子の駆け落ちをたすけようとしていた力士濡髪(ぬれがみ)長五郎と義兄弟の契りをむすび,長五郎らの手助けをする。作品竹田出雲(いずも)らの合作。寛延2年(1749)大坂竹本座初演。のち歌舞伎でも上演された。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の放駒長吉の言及

【双蝶々曲輪日記】より

…《摂陽奇観》にある角力取の濡れ紙長五郎が,武士を殺害した罪で捕らわれた事件に拠っているらしい。角書に〈関取濡髪名取放駒〉とあり,〈長〉の字を名に持つ2人の力士,濡髪長五郎と放駒長吉を主人公としたので,《双蝶々》の名題がつけられた。1718年(享保3)正月大坂竹本座初演の近松門左衛門作《山崎与次兵衛寿の門松》の山崎与次兵衛の世界をかり,25年正月大坂豊竹座の《昔米万石通》(西沢一風,田中千柳合作)を粉本にした吾妻与次兵衛物の一作である。…

※「放駒長吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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