教会ソナタ(読み)きょうかいソナタ(英語表記)sonata da chièsa

精選版 日本国語大辞典 「教会ソナタ」の意味・読み・例文・類語

きょうかい‐ソナタケウクヮイ‥【教会ソナタ】

  1. 〘 名詞 〙 ( ソナタは[イタリア語] sonata ) バロック期のソナタの一形式室内ソナタと対応するもの。一七世紀初頭の初期形態では多部分的単一楽章だが、後に発展し、後期バロック期に、緩・急・緩・急の四楽章構成を典型として確立。各楽章は非舞曲楽章であることが原則

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「教会ソナタ」の意味・わかりやすい解説

教会ソナタ
きょうかいソナタ
sonata da chièsa

室内ソナタと並ぶバロック時代の重要なソナタの形式。初期カンツォーナから発展し,17世紀後半 G.トレリや A.コレリらによって確立された。テンポ拍子を異にした4つの楽章から成る (通常,アダージョ-アレグロ-アダージョ-アレグロ) 。その名のとおり,最初教会で用いられ,室内ソナタに比べてポリフォニックな書法と荘重な表現特徴とする。

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改訂新版 世界大百科事典 「教会ソナタ」の意味・わかりやすい解説

教会ソナタ (きょうかいソナタ)

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世界大百科事典(旧版)内の教会ソナタの言及

【ソナタ】より

…これは,教会,宮廷,劇場という当時の音楽における三つの主要機能もしくは様式のうち,おもに教会と宮廷のために書かれた。この二つの機能に対応して〈教会ソナタ〉(ソナタ・ダ・キエザsonata da chiesa)と〈室内ソナタ〉(ソナタ・ダ・カメラsonata da camera)の二つの型が成立した。これらの名称はメールラTarquinio Merula(1594か95‐1665)の作品12の曲集《カンツォーナ,または教会および室内のためのソナタ・コンチェルタータ》(出版1637)に始まるが,それぞれやがてある特定の楽章構成と様式をもったソナタを指すにいたる。…

【バロック音楽】より

… 器楽形式のうちとくに重要なのは,いわゆる〈バロック・ソナタ〉の形式である(ソナタ)。これには,舞曲の組形式を基本とする〈室内ソナタ〉と,よりポリフォニックな色彩が強く重厚な気分をもつ〈教会ソナタ〉の二つの系列があった(コレリ)。バロック的な音楽表現の申し子ともいうべきコンチェルトは,声と楽器をダイナミックにかけあわせる教会コンチェルト(ビアダーナLodovico da Viadana(1564‐1627),G.ガブリエリ)の形式を母体とし,次いでソロ楽器群とオーケストラとをダイナミックに対比させる合奏協奏曲(コレリ)の形態を経て,18世紀初頭には急・緩・急の3楽章からなる近代的な独奏協奏曲の形式を確立した(ビバルディ)。…

※「教会ソナタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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