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音楽用語。西洋音楽の大きな楽曲(ソナタ、交響曲、協奏曲など)において、それを構成する完全に独立した部分、ないしは比較的独立性の強い部分をさす。各部分は第1楽章、第2楽章などとよばれる。多くの場合、それぞれに速度の指示がなされており、速い楽章を急速楽章、遅い楽章を緩徐楽章といったりする。こういった構成法をもつ楽曲の形式を多楽章形式というが、それに対してリストのピアノ・ソナタ ロ短調のように、部分に分割できない大きな楽曲の形式は単一楽章形式とよぶ。またベートーベンの交響曲第5番や同第9番のように、楽章が存在していても、一部切れ目なく演奏される楽曲も多い。なお組曲では、楽章とよばれる場合もあるが、通常、第1曲、第2曲……とよばれている。
[黒坂俊昭]
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[中世――高麗時代]
はやく漢詩文をもってする科挙が実施され,漢詩は最高の水準に到達するが,郷歌形式の歌は高麗に入り急速に衰退していった。しかし民謡の一部は口承によって伝わり,のち李朝時代に《楽学軌範》(1493)と《楽章歌詞》(16世紀前半の中宗・明宗代編集)に採録され,その朝鮮語の歌詞を知ることができる。これらの〈高麗俗謡〉は20余首が残されているにすぎないが,いずれも秀歌のゆえに長く伝承されたものであり,母への思慕を歌った《思母曲》,恋人との別離を惜しみ嘆いた《カシリ》と《西山別曲》,歳時風の《動動》は,朝鮮古典詩歌の精華である。…
…(1)雅楽では,近代では,1曲を章・節・段と細分したときの最小単位に用いる。これは文章の細目用語の応用で,楽章・楽節・楽段とも用い,そのまま洋楽のmovement,phrase,periodの訳語にも用いる。ただし楽段という訳語の用い方は場合によって一定していない。…
※「楽章」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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