散形花序(読み)サンケイカジョ(英語表記)umbel

翻訳|umbel

デジタル大辞泉 「散形花序」の意味・読み・例文・類語

さんけい‐かじょ〔‐クワジヨ〕【散形花序/×繖形花序】

無限花序の一。花軸の先に、柄をもつ花が放射状につくもの。サクラソウセリニンジンなどにみられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「散形花序」の意味・わかりやすい解説

散形花序
さんけいかじょ
umbel

無限花序一種で,花序軸の頂端に,ほぼ同じ長さの花柄をもつ多数の花が放射状についている花序。これは総状花序主軸が短縮し多数の花が一点に集った形と考えられ,ウコギ科セリ科に普通で,そのほかサクラソウ科,ネギ類,ヒガンバナ類などにもみられる。散形花序の花に相当する部分が,さらにもう一つの散形花序を形づくる場合,これを複散形花序といい,シシウド,ハマボウフウ,その他多くのセリ科植物にみられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の散形花序の言及

【花序】より

…花序の主軸の有無,花柄の有無,主軸と花柄の相対比によって,さらに多数の型に分けられる。無限花序の主なものは,総状花序(フジ),穂状花序(オオバコ),散房花序(ヤブデマリ),散形花序(サクラソウ,セリ)などがあり,キク科の頭花は花序の周辺部から中心部へ向かって咲くため,無限花序であり,またイネ科の小穂,テンナンショウ科の肉穂花序,ヤナギ科などの尾状花序もこの例である(図1)。有限花序は軸の頂端が花で終わり仮軸分枝となっているものが多く,分枝の数により次のように分けられる。…

※「散形花序」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android