数量分類学(読み)すうりょうぶんるいがく(その他表記)numerical taxonomy; taximetrics

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「数量分類学」の意味・わかりやすい解説

数量分類学
すうりょうぶんるいがく
numerical taxonomy; taximetrics

比較的新しい分類学の一つの手法であって,多数の形質を種間で比較し合い,合致度を数量化し,その数値に従って分類体系を組立てようとするもの。考え方の方向は古くにさかのぼるが,明確な形で提唱したのは R.ソカルと C.ミッチナーで 1957年のことであった。少数の形質だけに注目すると分類体系は人為的となり,また主観によるかたよりが生じやすいとの立場から出てきたもので,技術的にも,コンピュータの利用しやすい現代になじむ手法なので,注目を集めている。ただし選択する形質はそれぞれ独立した変数でなければならず,またすべて同じ重みを有するものであるべきであるが,そのことの確認が得がたいのではないかなどの批判がある。在来の方法での系統関係と異なる結論が出た場合,どのように考えるかなどは,今後の問題といえる。

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