敷津浦(読み)しきつのうら

精選版 日本国語大辞典 「敷津浦」の意味・読み・例文・類語

しきつ‐の‐うら【敷津浦】

  1. 摂津国東成郡敷津村(大阪市住之江区)にあった海岸
    1. [初出の実例]「住吉の敷津之浦(しきつのうら)の名告藻(なのりそ)の名は告(の)りてしを逢はなくもあやし」(出典万葉集(8C後)一二・三〇七六)

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日本歴史地名大系 「敷津浦」の解説

敷津浦
しきつのうら

所在地は明確でないが、おおよそ現浪速なにわ区・西成にしなり区・住之江区辺りのかつての海浜にあったと考えられる。江戸時代、住吉(現住吉区)西の入江(現在の住吉川)沿岸加賀屋かがや新田をはじめとする多くの新田が開発されたが、明治二二年(一八八九)の町村制施行によって、それら新田村が合併して敷津村が成立した。「万葉集」巻一二に

<資料は省略されています>

とみえる。以後、歌枕として多くの詠歌がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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