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文化伝播主義 ぶんかでんぱしゅぎcultural diffusionism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

文化伝播主義
ぶんかでんぱしゅぎ
cultural diffusionism

文化の変化・発展は文化の要素の伝播 (でんぱ) に基づくものであると主張する諸理論。 1890年代に現れ 1920年代に栄えた。ドイツの地理学者 F.ラッツェルらは文化特質の要素的研究によって,いかに慣習や技術的発明の借用が行なわれているかを示し,単純な単系進化論に対し活発な反論を加えた。 F.グレープナーは諸文化圏を歴史的な前後関係である文化層へ再構成するための基準を考え,W.シュミットは壮大な規模の原始文化史再構成の図式を発展させた。彼らの文化圏説は文化史学派とも呼ばれる。伝播主義は文化の伝播という重要な事実を指摘したという点における貢献はあったが,文化要素間の構造・機能的連関を無視している点や実証性に乏しい図式性に陥っている点が批判された。一方,F.ボアズは伝播・歴史主義的立場をとったが,早急な一般化や要素主義に反対し,おもに北米先住民の文化の分布・伝播を現地調査に基づいて綿密に研究した。

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