新銭(読み)シンセン

デジタル大辞泉 「新銭」の意味・読み・例文・類語

しん‐せん【新銭】

新たに鋳造・発行された銭。
室町末期以降、中国の銭を模して日本で鋳造した悪質の貨幣
寛永通宝のこと。
「―二百貫調へ、空尻からじり馬に付けて」〈浮・永代蔵・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「新銭」の意味・読み・例文・類語

しん‐せん【新銭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 新たに鋳造・発行した貨幣。
    1. [初出の実例]「其新銭文曰万年通宝。以一当旧銭之十。銀銭文曰大平元宝。以一当新銭之十」(出典続日本紀‐天平宝字四年(752)三月丁丑)
    2. [その他の文献]〔南史‐宋明帝本紀〕
  3. 特に、江戸時代永楽銭にかわって流通した寛永通宝。
    1. [初出の実例]「寛永新銭之内古銭を交、諸色不可売買之、勿論銭屋両替屋新銭に古銭を交、商売仕間敷候」(出典:御触書寛保集成‐三三・寛文一〇年(1670)六月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android