朝日日本歴史人物事典 「方西園」の解説
方西園
生年:乾隆1(1736)
江戸中期に来日した清の商人,画家。名は済。字は巨川,巨済。西園は号。安徽省あるいは江蘇省の人。山水花鳥を描き,画風は明代の浙派風。安永~寛政年間(1772~1801)に何度か来日。安永9(1780)年,房州(千葉県)に漂着し,長崎へ送還される間に富士山を見,その富岳図で有名になる。ただし,そのときの写生と称する谷文晁模刻「漂客奇勝図」には疑問が多い。
(武田光一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報