旗返城跡
はたがえしじようあと
[現在地名]三次市三若町
美波羅川を東に見下ろす山地の西端にあり、戦国期に江田氏の本拠であった山城。江田氏は一三世紀後半広沢氏から分流した領主で、初めその支配領域の最北端向江田に本拠を構えたが、その後時期は不明であるが、領域最南端にあたる当城に本拠を移動させた。中世後期の山城に共通する特徴をもち、頂上部に本丸を構え、そこから尾根伝いに東へ幾つかの郭を段階式に設け、前面は急斜面をもって美波羅川と接し、西側斜面と北側鞍部には深い堀切があり、本丸に次ぐ郭には井戸跡も残る。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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