日中航空協定(読み)にっちゅうこうくうきょうてい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日中航空協定」の意味・わかりやすい解説

日中航空協定
にっちゅうこうくうきょうてい

日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定。1974年(昭和49)4月20日署名、同年5月24日に効力が発生した。1972年の日中共同声明(第9項)に基づき交渉が行われ、1974年北京(ペキン)で署名。本文19か条、ほかの2か国間航空協定とほぼ同様であるが、当時中国が国際民間航空条約の締約国とみなされなかったためと、両国の政治社会体制の相違から、乗り入れ地点の厳格な制約など若干の異なる条項がある。

 その後、中国も開放改革路線をとって高度な経済成長を遂げ、それに伴い中国をめぐる航空事情も大きく変わってきた。また、アジア域内でも欧米にならい、航空の自由化が進められており、こうした状況に見合った協定の見直し、改訂が模索されている。

[池田文雄・戸崎 肇 2023年4月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の日中航空協定の言及

【日中国交回復】より

…日本政府がそれを拒否したため,平和条約の調印には,共同声明の発表後,6年の時日を要した。ただし,日中航空協定は2年後の1974年4月に調印されている。【高橋 彦博】。…

※「日中航空協定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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