日帰り手術(読み)ひがえりしゅじゅつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日帰り手術」の意味・わかりやすい解説

日帰り手術
ひがえりしゅじゅつ

入院してから退院までの過程を24時間以内ですませる手術システム。日本では眼科、美容外科、痔手術などの一部で試みられているだけだったが、徳洲会グループの湘南鎌倉総合病院は1995年春から病院ぐるみで推進し、将来の医療の先取りとして注目を集めた。1998年春からは同グループ24病院に広がり、各地追随の動きがでている。外科(鼠径(そけい)ヘルニア、甲状腺切除、足の静脈瘤(りゅう)など)、整形外科(膝や肩の関節鏡手術など)、婦人科(子宮癌円錐切除など)、循環器科(心臓カテーテル治療PTCAなど)などが中心。必要な検査は前日までに外来ですませ、当日は早朝から手術し、チェックを経て退院する。麻酔腹腔鏡手術など患者の負担が軽い技術の進歩で実現した方式である。入院期間短縮で医療費の節約にもなるため、アメリカではすでに一般外科手術の8割を占めるに至っている。

田辺 功]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵 「日帰り手術」の解説

日帰り手術

手術のために入院してから24時間以内に退院する「日帰り手術」が、米国では一般外科手術の8割にもなっており、日本でも各地の病院に広がりつつある。外科(そけいヘルニア、甲状腺切除、足の静脈りゅうなど)、整形外科(ひざや肩の関節鏡手術など)、婦人科(子宮がん円錐切除など)、循環器科(PTCAなど)などが中心。

(田辺功 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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