日平城跡(読み)ひびらじようあと

日本歴史地名大系 「日平城跡」の解説

日平城跡
ひびらじようあと

[現在地名]菊水町日平 花群

標高三四二・二メートルの花簇はなむれ山の自然を利した戦国期の山城。花簇城・花群城・華牟礼城などとも記される。天正一〇年(一五八二)一二月の島津勢が入国した際に「日比良」城は落城し、島津勢が暫時在陣している(「覚兼日記」同月一三日条・二二日条など)。「吉利家由緒書」によると当時は小森氏が城主であった。山頂部分は北西方向に主軸を呈する瓢箪形の平坦地となっており、周辺部には四条の堀切が残る。これらの堀切は北東・南西・南東の三方向に延びることから尾根筋を断ち切るためと思われ、とくに南西側は緩傾斜のために二重の堀切となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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