日本ガイシ(読み)にっぽんがいし

共同通信ニュース用語解説 「日本ガイシ」の解説

日本ガイシ

日本の陶磁器産業を代表する企業集団森村グループの1社。日本陶器(現ノリタケカンパニーリミテド)のがいし部門が分離し、1919年に設立された。半導体製造装置や自動車排ガス浄化向けのセラミックス強みを持つ。2018年3月期連結決算の売上高は4511億円と過去最高だった。連結ベースの社員数は約2万人。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本ガイシ」の意味・わかりやすい解説

日本ガイシ(株)
にっぽんがいし

世界最大の碍子(がいし)メーカー。1906年(明治39)以来碍子の国産化と取り組んでいた日本陶器(現ノリタケカンパニーリミテド)から19年(大正8)碍子部門を分離して日本碍子(株)として設立。1922年には輸入品に劣らない懸垂碍子を製造して技術を確立、以後外国製碍子を駆逐していった。高電圧送電用碍子だけでなく点火プラグの研究開発と耐酸磁器の製品化にも進出し、昭和初期の電力事業や化学工業の発展とともに事業を拡大した。1936年(昭和11)には点火プラグ部門などを分離して日本特殊陶業を設立した。第二次世界大戦後の昭和30年代からは碍子の輸出が飛躍的に伸長し、1962年(昭和37)には愛知県小牧市に工場を新設して生産態勢を整えた。1972年には世界に先駆けて100万ボルト送電用の12メートル碍管を開発した。1985年に社名表記を「日本ガイシ」に変更。主力の電力機器をはじめとして自動車用セラミックスや電子部品、環境装装置など多岐にわたる事業を展開している。資本金698億円(2008)、売上高2171億円(2008)。国内に3工場と3研究所をもつ。

[森 真澄

『日本ガイシ株式会社編・刊『日本ガイシ75年史』(1995)』

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