朝日日本歴史人物事典 「日野資業」の解説
日野資業
生年:正暦1(990)
平安中期の官人。法名は素舜。本姓は藤原氏。藤原有国と典侍従三位橘徳子の子。蔵人ほか京官を歴任したのち播磨,伊予などの地方官を務めた。極官は従三位非参議。和歌,文章道にすぐれ文章博士となり,後一条天皇の侍読を務めた。山城国宇治郡日野(京都市伏見区)を本拠地としたので日野三位の名もある。日野家は右大臣藤原内麻呂の孫家宗が9世紀に日野に居住したことにちなむ家名で,家宗がこの地に開いた法界寺に5代孫の資業が阿弥陀堂や薬師堂などを建立し,一族の氏寺とした。
(朧谷寿)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報