日野資業(読み)ひの・すけなり

朝日日本歴史人物事典 「日野資業」の解説

日野資業

没年:延久2.8.24(1070.10.1)
生年:正暦1(990)
平安中期の官人。法名は素舜。本姓は藤原氏。藤原有国と典侍従三位橘徳子の子。蔵人ほか京官を歴任したのち播磨,伊予などの地方官を務めた。極官は従三位非参議。和歌,文章道にすぐれ文章博士となり,後一条天皇の侍読を務めた。山城国宇治郡日野(京都市伏見区)を本拠地としたので日野三位の名もある。日野家は右大臣藤原内麻呂の孫家宗が9世紀に日野に居住したことにちなむ家名で,家宗がこの地に開いた法界寺に5代孫の資業が阿弥陀堂や薬師堂などを建立し,一族氏寺とした。

(朧谷寿)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「日野資業」の解説

日野資業 ひの-すけなり

988-1070 平安時代中期の公卿(くぎょう),歌人
永延2年生まれ。藤原有国の7男。母は橘(たちばなの)徳子。文章(もんじょう)博士,式部大輔(しきぶのたいふ)となり,従三位にのぼる。山城(京都府)日野に法界寺薬師堂を建立し,以後日野を家名とした。歌は「後拾遺和歌集」などにはいる。延久2年8/9月24日死去。83歳。通称は日野三位。法名は素舜(そしゅん)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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