日本歴史地名大系 「旧太田脇本陣林家住宅」の解説
旧太田脇本陣林家住宅
きゆうおおたわきほんじんはやしけじゆうたく
主屋は中町南側にあり、二階建・切妻造で、卯建をもつ居室部とその西に接続する一〇畳敷上段の間を中心とする切妻造の座敷部からなり、居室部は明和六年(一七六九)の建築、座敷部はやや年代が下るとされる。中山道宿村大概帳は建坪八七坪としている。表門は文久元年(一八六一)皇女和宮の関東降嫁の際建築の棟門で桟瓦葺。主屋の裏に並ぶ質倉と借物倉は二階建・桟瓦葺。以上四点は国指定重要文化財。昭和六一年(一九八六)解体修理が竣工し、指定当時桟瓦葺だった主屋は板葺に復元された。弘化二年(一八四五)の太田村家並絵図(太田文書)によれば、林一族は中町南側に多く居住し、本家勘兵衛は材木商を営み、川問屋・川庄屋も林姓である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報