旧河内市地区(読み)きゆうかわちしちく

日本歴史地名大系 「旧河内市地区」の解説

旧河内市地区
きゆうかわちしちく

東大阪市域のうちおもに玉串たまくし川流域を占め、律令制以来の河内郡の西部と若江郡の北東部にあたる。河内市は昭和四二年(一九六七)枚岡ひらおか市・布施ふせ市と合併して東大阪市となった。中央部を玉串川が北西流し、近鉄奈良線が東西に通る。古代には河内湖の入江が広がり、朝廷に供御の魚類を貢進する「河内国江厨」が設けられた。平安時代にはこれに代わって大江おおえ御厨が設置され、中世には水走氏が在地領主として御厨一帯に勢力を伸張、室町時代には年貢物の流通にも関係して活躍した。近世には、宝永元年(一七〇四)の大和川付替えにより水量の減少した玉串川、分流菱江ひしえ川・吉田よした川の川床新開しんかい池に新田が開発された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android