早拵(読み)はやごしらえ

精選版 日本国語大辞典 「早拵」の意味・読み・例文・類語

はや‐ごしらえ‥ごしらへ【早拵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 間に合わせに大急ぎでこしらえること。急ごしらえ。にわかづくり。
    1. [初出の実例]「前篇の余材を輯て二番仕込の女湯なれば、烏の行水早拵(ハヤゴシラヘ)」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)二)
  3. 芝居で、役者がすばやく、化粧衣装を整えること。また、回り舞台道具などを早くとりかえること。
    1. [初出の実例]「イヨ、はやごしらへ、きついものきついもの〈はやごしらへとは芝居の詞〉」(出典:洒落本・仕懸文庫(1791)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の早拵の言及

【舞台衣裳(舞台衣装)】より

…衣裳の主要材料は,絹,ウール,木綿,麻,合成繊維等の布地であるが,そのほか毛糸編物,ビニルレザー,皮革,毛皮,羽根,ウレタン,厚紙,金属等が用いられる。舞台衣裳独特のものに〈早拵(はやごしら)え〉という手法がある。芝居の筋の流れの上で十分な扮装替えの時間が確保されない場合には,例えば御端折(おはしより)を形づけ,襦袢を重ねて取り付けてある着物に,これも結び上げた形になっている帯をマジックテープで留めるだけで時間を節約する。…

※「早拵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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