明朝体(読み)ミンチョウタイ

デジタル大辞泉 「明朝体」の意味・読み・例文・類語

みんちょう‐たい〔ミンテウ‐〕【明朝体】

《中国みん代の木版本で使われたところから》活字書体の一。横の線が細く、縦の線が太い書体日本の新聞・雑誌・書籍に普通に用いられる。明朝活字

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精選版 日本国語大辞典 「明朝体」の意味・読み・例文・類語

みんちょう‐たいミンテウ‥【明朝体】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 和文印刷の書体の一つ。縦線が太く、横線が細いもの。中国の明代に刊本に使われ始めたといわれる。現在日本の新聞・雑誌・書籍のほとんどがこの書体を本文に用いている。明朝。〔新らしい言葉の字引(1918)〕
  3. 花押の一つ。中国の明の太祖が始めたところからとも。名乗の字を使わないで、上下に一画を置いて中間にいろいろな形を作るもの。この形は安土桃山時代を経て江戸時代にもっとも流行し、武家はもちろん一般にも広く使われ、徳川判ともいわれた。割符様。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「明朝体」の解説

明朝体

縦の線が太く、横の線が細い、基本的な和文書体のひとつ。線の端に飾り。

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世界大百科事典(旧版)内の明朝体の言及

【花押】より

…室町時代には足利将軍家をはじめとして広く守護,奉公衆,奉行人その他諸国の武士の間に,足利尊氏の花押を原型とするいわゆる足利様(あしかがよう)の花押(例えば足利義満,義教,義政,高師直,斯波義将,伊勢貞親,飯尾清藤)が用いられた。江戸時代(とくに前期)には徳川将軍家以下一般武士の間にまで,天地の二線を特徴とする徳川家康の花押にあやかったいわゆる明朝体(みんちようたい)の花押(例えば徳川秀忠,家光,綱吉,吉宗,本多正信,伊奈忠次,前田利長,毛利秀元,大石良雄)が用いられており,これらはその好例である。
[公家・禅僧の花押]
 一方,公家の花押では鎌倉時代の中期以後,筆画を多く複雑にしてことさらに筆順をわかりにくくする傾向が現れ,南北朝・室町時代に下るとともに,この傾向はいっそう強まってゆく(例えば洞院実泰,三条実躬,中山定親,庭田重親,一条冬良,近衛政家,三条西実隆,広橋兼秀,万里小路惟房)。…

【活字】より

…ただし,欧文活字の基本的書体は,基本的にはゴシック(テキストともいう),ローマン(ベネチアン,オールドスタイル,モダンの3種がある),スクリプト,エジプシアン(スクエアセリフともいう),サンセリフ,それぞれの斜体であるイタリックの6種に集約される。 和文活字では明朝体が基礎になっていて,欧文活字のローマン体に匹敵し本文用として広く利用される(図2)。明朝体は16世紀から中国の明で使われていたといわれ,1815年,宣教師R.モリソンが華英対訳の辞典を中国のアモイで活版印刷したときにも明朝体活字が作られた。…

【レタリング】より

…初期のものは楷書であったが,彫りやすい単純な字形がとられるようになり,また彫刻刀の切れ味を生かした勢いのある書体がくふうされ宋朝(そうちよう)体が生まれた。明朝(みんちよう)体は16世紀書物を量産化する必要のため彫る作業にスピードが要求され,複数の職人で分業して彫りやすく個人差の表れにくい直線的な字形が考案されたものである。このように書体は用具と用材の関連によって字形が定まってきた。…

※「明朝体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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