春徳寺(読み)しゆんとくじ

日本歴史地名大系 「春徳寺」の解説

春徳寺
しゆんとくじ

[現在地名]長崎市夫婦川町

中島なかしま川と西山にしやま川に挟まれた地にある。華嶽山と号し、臨済宗建仁寺派。本尊釈迦如来寺地は戦国期に長崎氏の居館が置かれ、また居城かく城があった地で(長崎根元記)、永禄一二年(一五六九)ガスパル・ヴィレラがトードス・オス・サントス教会を建立した。同教会は元和六年一月(一六〇二年二月)まで存続した。寛永七年(一六三〇)京都建仁けんにん寺の三江紹益の弟子泰室清安が開山となって、岩原いわはら郷に大梅山春徳寺を創建したと伝える。同一七年境内が狭かったため檀家の末次茂貞の援助もあって現在地の城の古址しろのこしに移転、このとき華嶽山春徳寺と改めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報