日本歴史地名大系 「春木坂」の解説 春木坂はるきざか 熊本県:熊本市熊本城下京町懸春木坂[現在地名]熊本市京町二丁目京(きよう)町二丁目の東側にあり、仏厳(ぶつごん)寺東側の通りを南に行当った地点から、南へ下って中(なか)坂の途中専念(せんねん)寺門前に至る南北の坂。中坂は京町一丁目と同二丁目の境をなす交差点から、寺原(てらばる)町の南部に東へ下る急坂で、この坂の途中に北から下ってきた春木坂がつながる。「国誌」によれば、春木主税が奉行の時、坪井(つぼい)町方面に出るのに便が悪いので、自分の屋敷を割って道を作り、中坂専念寺の門前に出るようにした。そのためこの坂を主税(ちから)坂といったが、正徳年間(一七一一―一六)から春木坂とよぶようになったという。この坂ができる以前は牛縊(うしくびり)坂から東へ行当り(現在の熊本地方気象台)、そこから荒木九八郎屋敷に沿って寺原へ下る坂があったが、春木坂ができてからふさがったと記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by