是非無い(読み)ゼヒナイ

デジタル大辞泉 「是非無い」の意味・読み・例文・類語

ぜひ‐な・い【是非無い】

[形][文]ぜひな・し[ク]
1 当否や善悪の判断にかかわらない。しかたがない。やむを得ない。「―・く中断する」
2 しゃにむに事を行うさま。
「かくいふ夫を、逃げてくだるぞと心得て―・くしかりて」〈著聞集・一六〉
3 言うまでもない。当然である。
「物狂ひの出で立ち、似合ひたるやうに出で立つべき事、―・し」〈花伝・二〉
[類語]唯唯諾諾・諾諾・義務的・受動的・しぶしぶ・不承不承・いやいや・気が進まない・言い成り・あなた任せ・人任せ・他人任せ・一任・成り行き任せ・天道任せ・運任せ・風任せ・行き当たりばったり・心ならず・仕方ない・仕方がない・仕様がない・せん方ない・余儀ない・よんどころない・否応なし・已やむ無い・やむを得ず・やむを得ない・やむにやまれぬ・背に腹はかえられない・詮無い・やる方ない・どうにも・どうしようもない・如何いかんせん・如何いかんともし難い・悲観的・運を天に任せる・ケセラセラ・出たとこ勝負・お手上げ・手に負えない・始末に負えない・手も足も出ない・始末が悪い・ぎゃふん・諦め・諦める・是非もない・由よしない・わりない・しょうことない・しょうことなし・尻が重い・尻重しりおも・忍従・服従・屈従・屈服・帰順・帰服・耐える・耐え忍ぶ・忍ぶ・こらえる・辛抱・我慢・忍耐・頑張る・歯を食いしばる・涙を呑のむ・抑える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「是非無い」の意味・読み・例文・類語

ぜひ‐な・い【是非無】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]ぜひな・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. ① 善悪にかかわらない。よいわるいの判断を持たない。ひたすらである。
    1. [初出の実例]「中宮は若宮の御事の定りぬるを、例の人におはしまさば、ぜひなく嬉しうこそはおぼしめすべきを」(出典:栄花物語(1028‐92頃)岩蔭)
    2. 「兵四人進み出て数千騎扣(ひか)へる敵の中へ、無二是非一(ゼヒなク)打って懸りけり」(出典:太平記(14C後)八)
  3. ② しかたがない。やむを得ない。是非もない。
    1. [初出の実例]「大和・河内両国物忩、無二是非一次第也」(出典:大乗院寺社雑事記‐文正元年(1446)一〇月五日)
    2. 「御ひまをとへば、だんだんやくそくつづきて、此月中はならずといふ。さてもぜひないこんだ」(出典:評判記・吉原讚嘲記時之大鞁(1667か)みはる)
  4. ③ 当然である。いうまでもない。
    1. [初出の実例]「物狂の出立、似合ひたるやうに出立つべき事、ぜひなし」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)二)

是非無いの派生語

ぜひな‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

是非無いの派生語

ぜひな‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例