時の花(読み)トキノハナ

デジタル大辞泉 「時の花」の意味・読み・例文・類語

とき‐の‐はな【時の花】

その時節に咲く花。その時節にふさわしい花。
「―いやめづらしもかくしこそあきらめめ秋立つごとに」〈・四四八五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 実例 初出 七字

精選版 日本国語大辞典 「時の花」の意味・読み・例文・類語

とき【時】 の 花(はな)

  1. その時節にふさわしい花。今を盛りと咲き誇っている花。四季おりおりの花。
    1. [初出の実例]「時花(ときのはな)いやめづらしもかくしこそ見(め)し明らめめ秋立つごとに」(出典万葉集(8C後)二〇・四四八五)
  2. 能で世阿彌が説いた舞台効果一つ。二四、五歳頃の演者が若い声と体格とに恵まれた時期に当たって発する芸の美しさ、おもしろさ。時分の花。
    1. [初出の実例]「七字の大事に、身のほどをしれと云も是なるべし、たとへば、時分の花、時の花と云事あり」(出典:わらんべ草(1660)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android