(読み)アン

デジタル大辞泉 「晏」の意味・読み・例文・類語

あん【晏】[漢字項目]

人名用漢字] [音]アン(呉)(漢)
時刻が遅い。「晏駕晏起
安らか。「晏如清晏
[名のり]さだ・はる・やす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「晏」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] アン・エン
[字訓] やすらか・たのしい・あざやか・おそい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は安(あん)。〔説文〕七上に「天(す)むなり」とあり、日を日月の日と解するが、その義には(えん)を用いる。安は(えん)と同じく安寧の呪儀を行う意。安は中で、秘匿の聖所で、玉(日の形)を加えて魂振りすることを示す。故に晏は日+安の会意とみてもよく、またの声がある。

[訓義]
1. やすらか。
2. は燕・宴の初文で、たのしい。
3. 〔詩、風、羔裘〕「羔裘(かうきう)晏(あざ)やかなり」のように用い、あざやか。
4. 晩暮の意に用いて、くらい、おそい。

[古辞書の訓]
名義抄〕晏 ヤスラカ・ヨロコブ・ウレシ・シヅカ・ヤハラカナリ・ハル・ハレタリ・ヒタク・タケヌ・オソシ・クル・クラシ

[語系]
晏ean、安・an、宴・燕ianは声義近く通用する。またyanも声近く、は天の清む意、星の雲無きをという。

[熟語]
晏晏晏安晏陰晏衍晏温・晏駕晏臥・晏間・晏起晏怯晏語・晏歳・晏室・晏日晏出・晏如・晏食晏清晏静・晏寂・晏然晏息・晏朝・晏寧・晏晏眠・晏遊
[下接語]
安晏・寛晏・歳晏・時晏・日晏・春晏・清晏・静晏・夕晏・早晏・息晏・天晏・寧晏・和晏

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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