暗れ塞がる(読み)クレフタガル

デジタル大辞泉 「暗れ塞がる」の意味・読み・例文・類語

くれ‐ふたが・る【暗れ塞がる】

[動ラ四]
あたり一面が暗くなる。くれふさがる。
四方に―・りて、物も覚えずして侍りしを」〈今昔・二四・一一
心が暗くなる。悲しみに沈む。くれふさがる。
「院の中―・りて、やみに迷ふ心地すべし」〈増鏡・あすか川〉

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精選版 日本国語大辞典 「暗れ塞がる」の意味・読み・例文・類語

くれ‐ふたが・る【暗塞】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 一面に暗くなる。全くの暗闇となる。くれふさがる。
    1. [初出の実例]「四方に暗塞りて、物も不思して侍しを」(出典:今昔物語集(1120頃か)二四)
  3. 心が暗くなる。希望がなくなる。悲しみに沈む。くれふさがる。
    1. [初出の実例]「文といふものなからましかば、いかにいぶせく世の中くれふたかりておぼえまし」(出典:前田本枕(10C終)二九一)

くれ‐ふさが・る【暗塞】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙くれふたがる(暗塞)
    1. [初出の実例]「けぶり満ちみちて、王宮の内くれふさがりぬ」(出典:続古事談(1219)五)

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