有漏(読み)ウロ

デジタル大辞泉 「有漏」の意味・読み・例文・類語

う‐ろ【有漏】

《〈梵〉sāsravaの訳。流れ出るものを有する意》仏語。漏すなわち煩悩ぼんのうのある状態。⇔無漏むろ
よろづを―と知りぬれば阿鼻あびの炎も心から」〈梁塵秘抄・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「有漏」の意味・読み・例文・類語

う‐ろ【有漏】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「漏」は煩悩の意 ) 仏語。煩悩のあること。また、三有漏の一つ「有有漏」を特にいう場合もある。⇔無漏
    1. [初出の実例]「我従今日乃至一善不己身有漏果報尽為極楽」(出典往生要集(984‐985)大文四)
    2. [その他の文献]〔雑阿含経‐一八〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有漏」の意味・わかりやすい解説

有漏
うろ
sāsrava

仏教用語。「漏」は,漏れ出ることで,迷いやけがれをさす。迷いを有する状態を有漏という。無漏に対し,迷いの世界総称

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