木場作(読み)こばさく

改訂新版 世界大百科事典 「木場作」の意味・わかりやすい解説

木場作 (こばさく)

森林を焼いた跡にアワソバ,マメなどを作る焼畑のこと。3~4年耕作すれば放置して他の場所に移動した。東北地方から九州地方まで古くから広く行われていた。山の斜面にまだらに木場作地が散在している情景はあたかも鹿の子模様に似ていることから,鹿の子畑,かのう畑,かのん畑というところもある。木場作跡地にスギを植えた例も多い。なかには木場作の対価としてスギを植えさせた山林所有者もいた。
焼畑
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の木場作の言及

【農業】より

…農業とは,土地を利用して作物の栽培または家畜の飼養を行い,人間にとって有用な生産物を生産する経済活動であり,そのような活動を行う産業である。人間に有用な農業生産物は食糧と一部の工業原料であるが,農業はそれらを,土,水,太陽エネルギーなどの自然力を利用して作物として生産し,また家畜を繁殖,肥育させることによってそれを生産する。このような農業の産業としての特質は,第1に,土地を基本的な生産手段とし,またその土地を商工業などの他産業と比較して,広い面積にわたって相対的に粗放に利用することであり,第2に,人間が長い年月をかけて育成し,または馴らしてきた高等動植物を対象(もしくは手段)とする,有機的生産であることである。…

※「木場作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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