木柑子石人(読み)きこうじせきじん

日本歴史地名大系 「木柑子石人」の解説

木柑子石人
きこうじせきじん

[現在地名]菊池市木柑子

木柑子南西、花房はなぶさ台地北端にあるフタツカ古墳(俗称フタツカサン)に付属する石人。高さ一〇九センチ。県指定重要文化財。フタツカ古墳は元来前方後円墳だったと思われる。この古墳のくびれ部に六本指の石人として親しまれる木柑子石人が立つ。一般に石人は武装姿を表したものが多いが、当石人は平服を着ているとする見解もある。当石人は菊池川の最上流地点にあり、県下で原位置に残る唯一の例として知られる。石人・石馬などの石製品を墳丘に並べた例は筑紫君磐井の墓とされる福岡県八女やめ市の岩戸山いわとやま古墳に顕著にみられ、フタツカサンの被葬者も磐井を中心とする地方豪族連合の一翼を担った族長であったことがうかがえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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