本東寺(読み)ほんとうじ

日本歴史地名大系 「本東寺」の解説

本東寺
ほんとうじ

[現在地名]延岡市松山町

五ヶ瀬川の北岸、高平こびら山南麓に位置する。金露山と号し、日蓮宗本尊釈迦如来。建武二年(一三三五)行縢むかばき山別当の真言修験行者甲斐法橋隆覚次男の薩摩阿闍梨日叡が法花堂坊を創建、のち本東寺と称したという。日叡は日知屋ひちや(現日向市)本善ほんぜん寺を創建して住し、本東寺は日際が相承したという(宮崎県史蹟調査)。御先代除高覚(九津見家文書)に「松山 本東寺」とみえ、寺領五〇石、うち二〇石は延岡藩主有馬康純の寄進、三〇石は有馬清純の寄進であった。有馬氏室の菩提寺とされ、妙善院ほかの位牌が安置されていたが、有馬氏の越後転封後、元禄六年(一六九三)に当寺僧が守護し、位牌を越後に移送している(国乗遺聞)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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