本茅部(読み)ほんかやべ

日本歴史地名大系 「本茅部」の解説

本茅部
ほんかやべ

[現在地名]茅部郡森町字本茅部町

天保郷帳にみえる地名で、鷲ノ木わしのき持場の一つ。蛯谷えびや川とにごり川の中間辺りにある。シャクシャインの戦に関連して「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」に「かやへ から家四、五軒」とみえる。元禄国絵図(新撰北海道史)に「かやべ」、享保十二年所附には「一 か屋べ 乙しつ辺」と記される。寛政年間(一七八九―一八〇一)には「カヤヘ、番小屋アリ、此処山近ク木処々ニアリ、当処浜コロタユキ」(蝦夷巡覧筆記)、「カヤベ、カスベ番や、惣乙名にして、小地名十六処有」(木村「蝦夷日記」同一一年一月二六日条)とあり、この頃は「カヤベ」とよばれていた。文化年間(一八〇四―一八)になると「夫より本茅部、家八、九、鷲木より是まて一里」(「毛夷東環記」同三年四月条)、「同所入口小川有、村中左ノ方山手稲荷堂アリ、家数十軒斗也」(同四年「蝦夷海陸道法図説」)、「本カヤ部五六戸。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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