イタリアの詩人クアジーモドの反戦詩集。1947年刊。前年『異国の足に心を踏まれて』と題され私家版で回覧されていた詩集に2編を加え、評論家カルロ・ボーの長い序文をつけてモンダドーリ社から刊行された。第二次世界大戦末期の反ファシズム闘争の渦中で、抵抗運動者が次々に処刑されていく場景などを歌った叙事・叙情詩20編を収めている。すべての詩が沈黙した戦火のなかで、歴史の証言者としての責務を果たしたこの詩集の功績により、クアジーモドは1959年ノーベル文学賞を受賞した。詩集のタイトルは、同名の詩の第1行「来る日も来る日も、呪(のろ)われた言葉と血と」に由来している。
[河島英昭]
…生地の島シチリアへの憧憬を澄明な言葉で歌いあげた詩編の集成《そしてすぐに日は暮れる》(1942)によって,エルメティズモを代表する詩人と見なされるにいたった。ファシズム後期の圧政下に《ギリシア抒情詩》(1940)の刊行をはじめ,ホメロス,カトゥルス,ギリシア悲劇の翻訳に励み,43年9月以降の熾烈なレジスタンスの時期に,惨苦に満ちた状況そのものを直視した詩編を綴り,解放後,《来る日も来る日も》(1947)以下一連の詩集として発表,戦前の抒情詩から叙事詩へ,独白(モノローグ)から対話(ダイアローグ)へと開かれた詩を目指し,詩人の社会的責務を説いた。代表的な詩論として《詩人と政治家》(1960),シェークスピア,ネルーダ等の翻訳,また《劇評集》(1961)も残した。…
※「来る日も来る日も」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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